TNO透明導電膜の導入による色素増感太陽電池の高性能化
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色素増感太陽電池において、透明導電膜にフッ素(F)をドープしたSnO2(FTO)を用いるのが一般的であるが、本研究ではニオブ(Nb)をドープしたTiO2(TNO)を新規に導入する。これにより、従来型の色素増感太陽電池セル内のTiO2/FTOヘテロ接合に対し、新たにTiO2/TNOホモ接合が形成され、界面抵抗の低減による太陽電池特性の向上が期待される。 FTOセルとTNOセルを同条件で比較するため、両者のシート抵抗を同程度に調整した結果、ホモ接合のTNOセル(TiO2/TNO界面; ω1,TNO)におけるショットキー障壁が、ヘテロ接合であるFTOセル(TiO2/FTO界面; ω1,FTO)のそれに比べ低下し、TNO膜の導入により多孔質TiO2/TCO間の界面抵抗の低減をともなう太陽電池特性の向上を確認した。 |
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•TiO2/TNO homojunction introduced in a dye-sensitized solar cell with a novel TNO transparent conductive oxide film, M. Okuya et al., Journal of the American Ceramic Society, Vol.101, pp.5071-5079 (2018). | 最近の研究発表はこちら | |